棋士・女流棋士がふりかえる100年

宮田敦史七段「思い出の棋具」

宮田敦史

七段




 現在我が家には将棋盤と駒が沢山ある。数えたら駒が7組、将棋盤が8面あった。いろいろな所で買ったりもらったりしている内にそうなってしまった。持ち運び用のマグネットのものも多い。

 いきなり本題とずれるが、以前天童に行った時にパズルを買ったのだが、あまりに難しくて、結局答えを見てしまった。これは最下段真ん中の赤いピースを下に出してから残りの駒をこの範囲内でやりくりして王将を下に出すと言うものだ。

 マグネットのものは4つある。小さいほど持ち運びは便利だが、ある程度大きい方が目には優しい。その時により使い分けているが、最近はあまり持って行く事はなくなってきたような気がする。
 この中で右から2つ目のものは、数年前に神奈川県の大磯プリンスホテルに2泊3日のセミナーで行った時に、近くのローソンで買ったものだ。
セミナーが終わった後、地元の東京・光が丘に帰ったら非常に懐かしい感じがした。帰った2日後は対局だったが、相当苦しく、流石に負けたかと思った将棋を奇跡的にひっくり返す事ができた。そう言った事も含め、あの時は凄く良い経験をしたと思っている。

 3枚目の写真の盤駒。家にある盤駒の中で最も高いのはこれだ。駒は初段になった記念に買ったものだ。そして盤は四段になった時に、今は亡き祖父がくれたものである。流石にこの盤駒を前にすると思わず所作などもちゃんとなるし、身の回りを整えたり整理整頓しようと言う心理が働いてくる。また、この文章を書いている内に、初段や四段になった頃や、今は亡き祖父の事を思い出して来た。

 棋士を何年もやっていると負けが込んで嫌になるような事もあるが、もう一度あの頃や、将棋を始めた小学生時代に戻って初心を思い出して一から頑張りたい。