棋士・女流棋士がふりかえる100年

所司和晴七段「現会館の思い出やエピソード」

所司和晴

七段

私が将棋会館に初めて行ったのは高校生になったころ、アマ初段前後の時期に会館道場に行きました。

その後は奨励会試験を受けるまでに2~3回ぐらいです。

高校2年のとき奨励会を受けることになり、初めて4階の対局室に行きました。

ここが将棋雑誌などに載っている対局場なのかと感銘しました。

程よい緊張感で試験を受けて、1局悔いの残る対局がありましたが、いい内容も多く4勝2敗で合格できました。

それからはプロ棋士を目指し、「ここでがんばって行くんだ」という気持ちでしたが、千葉県に住んでいますのでそう頻繁には将棋会館に通いませんでした。

19歳ごろ研究会などで中野まで定期を買うようになり、将棋会館も記録係など週1ペース以上で行くようになりました。

関西将棋会館は奨励会時代一度も行ったことがなく、奨励会の途中で関西会館ができて、早く行ってみたい気持ちでした。

四段になってようやく対局で関西会館に行きました。

御上段の間の3人の永世名人の掛け軸にインパクトがありました。

また対局の駒もいいものが多い気がしました。

あと将棋博物館が気に入って、対局の食事休憩などに良い気分転換でした。

その後なくなってしまったのは少し残念です。

私はあと3年、64歳で引退です。

最後に何局か新会館で指せるのかどうかが楽しみです。