棋士・女流棋士がふりかえる100年

小林 宏 七段 がふりかえる思い出の一局

中田宏樹ー小林宏


小林宏

七段

第58期順位戦C級1組(2000年1月11日)
中田宏樹七段(当時)とは、奨励会時代からの研究会仲間だった。
研究会は4~6人で私の自宅から始まって彼の自宅に移り、お互い50代になるまで30数年継続した。
将棋以外では、数人でプロ野球観戦や登山に出掛けたこともあった。 
寡黙の人で、将棋指しらしい強靭な意志の持ち主だったと思う。
公式戦での対戦は15局。(小林の5勝10敗)
最初の頃は五分五分だったが、40歳を過ぎたころから勝てなくなった。
中田七段は目先の勝敗だけでなく、本当の実力を身につける努力をしていた。
彼に最後に勝てたのが2000年1月のC級1組順位戦で、終局は午前1時25分。