棋士・女流棋士がふりかえる100年

黒沢 怜生 六段 がふりかえる思い出の一局

黒沢怜生ー富岡英作


黒沢怜生

六段

第41期棋王戦予選(2015年1月13日)
 デビュー二戦目、終盤で勝勢の局面を迎えた。直観的には一手勝ちなのだが、自然な順を選ぶと十数手後に打ち歩詰めで逃れられてしまうと思った直後、次の一手のような手が思い浮かんだ。
入念に読み返し、角、飛と次々に捨てて、その局面に辿り着く。息を整え、55の飛を敵陣の59に滑らせた。何とも言えない感触の悪い着手で、とても印象に残っている。

次の100年に繋げられるよう、日々精進したい。