棋士・女流棋士がふりかえる100年

淡路 仁茂 九段 がふりかえる名対局

米長邦雄-内藤國雄


淡路 仁茂

九段

米長棋聖が二連勝と幸先良い出だしであったがタイトルを二回獲得した実力者の
内藤八段が第三局、第四局と連勝して最終局を迎えた。
師匠が亡くなって以後、兄弟子の内藤八段にはひとかたならぬお世話になって
いたので、タイトル獲得と九段昇段を祈っていた。
ただその日は私も勝てば四段に昇段出来る関西の三段リ-グを戦っていた。
棋聖戦の記録係の青野三段は関東の三段リ-グで優勝していたので、
私が勝てば四段に昇段する。「果報は記録をして待て」状態だった。
棋聖戦は内藤八段得意の相掛かりで白熱の終盤戦から最後は即詰みに。
タイトル獲得と九段昇段を果たした。
ただ打ち上げは青野新四段の祝勝会のようだったと伝えられている。